KAT-TUNというグループに惹かれていった話をする。

始まりは一昨年秋、好きなベーシストであるtokieさんのツイートだった。該当のツイートが探し出せないが「今度の少年倶楽部プレミアムでKAT-TUNのバックで弾きます」、というような内容だったはずだ。

 

KAT-TUN。亀梨くんと、シューイチの中丸くんと、確か入口出口田口くんと、あと…そうそう上田くん。

 

へえー、tokieさんのベースでKAT-TUNがパフォーマンスするんだー、ちょっと見てみたいなー。録画してみよー。

 

それくらいのノリで予約録画した。

 

再生してびっくりした。この子たちこんなにうまいんだ!ハモりもきれい!ボイパ(HBB)もすごい!

(「この子たち」という表現は申し訳ないかもしれなかったが、私は彼らのデビュー時にはとっくに就職していたような年齢なので、とっさに浮かんだのは「この子」だった)

 

これまで歌の上手い下手で彼らを聞いていなかったので本当に驚いた。もっと彼らのパフォーマンスを見たいなと思い「これからこの番組毎回見よう」と思った。

 

(「毎週」見るつもりで翌週つけたらKAT-TUNがいなくてびっくりした。月一回だった…)

 

その後シューイチで見た四人の山梨旅も印象的だった。ほうとうを食べ、富士急ハイランドでお化け屋敷やジェットコースターに怯える中丸くんに大笑いをし、水陸両用バスに歓声を上げる四人はとても仲が良さそうで、可愛かった。いろいろあったのは知識として知っているが、今画面の中にいるのは四人のバランスが取れた良い感じのグループだと思った。

 

年が明け「KAT-TUNの世界一タメになる旅」も見始めた。「テレビだからおごってください」という企画が苦手なので個人的な当たり外れはあったが、好きな企画もあった。毎週録画も設定した。

 

亀梨くんがザ・ジャニーズ!というようなパブリックイメージよりもやんちゃで甘えん坊なのかな?と思ったり、ちょっと突っ張っていて怖そうな上田くんの笑顔が優しかったり。中丸くんと田口くんは「シューイチの中丸くん」「入口出口田口の人」のイメージからはそんなに遠くないと感じた。この子たち可愛いなあ、と思った。

 

たぶんちょっとずつ好きになっていた。

 

夏頃の「少年倶楽部プレミアム」で、中丸くんと田口くんが京都を旅していた。旅自体も面白かったし、浴衣ではなく夏着物で川縁の料理屋さんにいる二人の美しさ、語られるグループへの感情に胸をうたれたのをいまでも覚えている。

 

7月に「ダ・ヴィンチ」の特集で思いがけずNEWSにハマったこともあり、ツイッターでジャニーズのファンの方をーNEWSをメインで応援している人でなくてもーツイートやブログの雰囲気が好みだな、と思ったらフォローさせていただいた。

 

そんなある日、KAT-TUNがライブDVD「quauter」を発売した。7月まではジャニーズというコンテンツはお茶の間でゆるゆる楽しんでいたから、彼らのツアースケジュールも全然認識していなかったし、DVDが発売されたのもタイムラインで知った。

 

フォローしているKAT-TUNファンの方の感想があまりにも面白そうだったこと、もともと少年倶楽部プレミアムでパフォーマンスを見ていたこと、NEWSのライブ映像を見ていて他のグループに興味が出ていたこと、ネットショップで初回盤が普通に売られていたこと、いろいろ合わさってついポチッてしまった。

 

…届いたそれは「come here」だった。間違えた。

「quarter」を改めて注文し、とにかく「come here」を先に見ることにした。

かっこよかった。ロックバンドと相性がいいパフォーマンスなのは少プレで知っていたが、国際フォーラムという大きなホールでは更にまたパフォーマンスが映えていた。

続いて届いた「quarter」はもっとすごかった。「KAT-TUNはドームだ」と言うツイートを見たことがあったが納得だった。

うまく言えないが「美しいな」と思った。印象に残ったのは光線の使い方、特効の凄さ。光線についてはともかく特効は今まで「ツアー後半の東京公演だけ使用」みたいな世界にいたから、バンバン使う世界に戸惑いさえ感じるほどだった。

歌やダンスの「強さ」と、「少プレ」「タメ旅」そのままのMCの雰囲気とのギャップもまたよかった。

これは生で見てみたいなあ。来年10周年なんだなあ。ジャニーズってFC入らないとダメなんだっけ?

そんな風に思った。友人と「11月中に振り込めば10周年間に合うよねえ?」なんて会話もしていた記憶がある。

 

ジャニショにNEWSの写真を買いに行って田口くんのまで買ってしまっていたり、ツイッターのタイムラインに流れてくる写真をふぁぼったり、明らかに「四人とも好きだけど推しは田口くん」という状態になっていた。

 

そこへきての「ベストアーティスト」だった。知人にあとから「タイムラインの落差がすごかったね」と言われたが、耳に入った情報が脳味噌に到達して自分で咀嚼できるまでにあんなに時間がかかることがあるものなのか。

番組での発表、震えていたように思えた亀梨くん、こわばった表情の上田くん、中丸くん、そして吹っ切れたような笑顔すら浮かべて踊っていた田口くん。あれきり映像が見返せていないので記憶があやふやだが、衝撃が強すぎた。

続いて来たオフィシャルサイトでのコメント発表、番組終了後に番協に行っていた人たちがツイッターにあげてくださったレポ。

 

今まで「好きなバンドやグループからメンバーが脱退する」ことは何回もあった。でも、「もしかしたら」という予兆が感じられることが多かった。一年弱テレビで見ていた四人にそんな様子を感じたことはなかった。

長く彼らを見ていた方、KAT-TUN担の方たちに比べたら私の衝撃なんてちっぽけなものだ。でも、ちっぽけだけど、衝撃は衝撃だった。

 

次の日の朝スポーツ新聞を買い、彼らのコメントを読んだ。仕事をしながら悩んで悩んで、帰りにその足で郵便局に行ってファンクラブに入会金と会費を振り込んだ。

亀梨くんが、上田くんが、中丸くんがまだKAT-TUNという看板を背負っていくなら、それを見たい、見ていこう、そう思ったからだ。

 

それからのKAT-TUNの番組も見ていたが強靭だな、と感じた。他に真似できない(してほしくはないが)田口くん脱退という出来事への向き合い方だと思った。

あまりにも変わらない雰囲気に、辞めるの嘘かな?と思ったり、辞めるの止めないかな?と思ったりもした。

でもどうやらその日が来てしまうらしい。

 

10ksツアーは、オーラス一本勝負で申し込んだが、振替公演が当たった。行かれるだけで御の字だ。

新規なりに新米なりに10周年をお祝いし、充電期間後の復活を楽しみに待ちたいと思う。

 

でも、でもね、田口くん。

あなたのKAT-TUNとしてのパフォーマンスを生で見たかったな。

「好きなタレント」の欄に「田口淳之介」って書きたかったな。